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バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(輸入盤)

Beethoven
Symphonie NO.9
Lenonard Bernstein
Wiener Philharmoniker
Malti-chのみ

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ジャケットはつまらないデザイン。低価格なのですべて許せる、というもの。ブックレットに解説、写真はいっさいなし。ドイツ語解説さえもなし。シリーズの宣伝と、イラストによるSACDのガイドがあるのみである。
なんだこれは!?サンプラー盤といっても通りそうだ。このシリーズはSACDの反応をさぐるために出したのかもしれない。

バーンスタインのベートーヴェン「合唱」がSACD化。

 バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団『ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」』(輸入盤、UNIVERSAL)である。
2005年5月に1199円でHMVでゲットしたSACDなのだが、その後、価格は上がったようだ。ひょっとして限定盤かもしれない。
SACD/CDハイブリッド盤だが、SACD層はステレオ層がない。5.1chサラウンドのみの収録である。注意されたし。

 5.1chサラウンドは会場のホール感を出すサラウンドでなく、2チャンネルステレオを広げる(拡大する)感じのサラウンドのようだ。
なのでステレオ再生とあんまり体感はかわらないが、前面での広がりはちがう。
 2チャンネルステレオ(CD層)だとスピーカーの間で鳴っている空間が、5.1chサラウンドでは巨大画面のように壁一面から聞こえてくる感じです(第4楽章の合唱がこれで生きる)。
 なので後ろのスピーカーからは実感するほどの音は聞こえてまいりませんね。オーケストラの残響もフロントで鳴っているだけのようです。
このように5.1chサラウンドが2チャンネルとかなりダブるので、「それならば」と2チャンネルSACD層を省略したのではないでしょうか。

 音は最新のDSDレコーディングとくらべると「SACDだぞ、すげーだろ」というような音ではありませんが、まあ古いライヴレコーディングだし、しょうがないとも思います。昔のライヴレコーディングは大変だったようです。
それでも第4楽章の声楽のあるところでは、SACDの威力を感じて空間が生きてきます。声はいい感じで再生されるんだよね、SACDは。
 バーンスタインの演奏は、好みでしょうが、わたしは好きで「なんでこんなにオーケストラをコントロールできるのだろう」と深く考えてしまいました。
 第3楽章も、うん、いいと思う。

 以上、演奏以外は、値段が安いので好意的に見たが、本当は2chSACD層もきちんと入れて(やはりこちらがオリジナルだ)、全集としてSACD化してほしいものだ。

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2005.7.9