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ブーレーズ指揮ウィーン・フィルハーモニー
マーラー〈大地の歌〉

ディスク
Mahler: Das Lied von der Erde


録音1999年
輸入盤

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角の丸いプラケース。ブックレットには解説が英語、ドイツ語などで。

SACDレイヤー
44.1kHz/24Bit PCM Stereo
44.1kHz/24Bit PCMs5.1

CDレイヤー
44.1kHz/16 Bit Stereo

細部まで聴きとれ、ストレスがなく時間が流れる〈大地の歌〉

 プレーズがウィーン・フィルを指揮したマーラー〈大地の歌〉 を聴きました。
  僕の〈大地の歌〉の基本はワルターがニューヨーク・フィルを指揮した〈大地の歌〉ですので、このブーレーズ盤はずいぶんと違って聴こえます。
 とにかく、オーケストラの細部(の動き)がよく聴こえる。聴こえる、というより耳に入ってくる。言葉は悪い比喩ですが、ディズニーの音楽のように「生き生き」と木管や弦の動きが耳に入ってくるのです。
 〈大地の歌〉ってこんなにいろいろな音が鳴っていたっけ、と驚きます。録音が新しいとはいえ、これはブーレーズとウィーン・フィルのたまものでしょう。ワルター盤では耽美的、または厭世的な〈大地の歌〉で、これもへんな言い方ですが「ずるずると引きずるような音楽」だったのとすごい違いです。

 もちろん〈大地の歌〉の基本はワルター盤を、と僕は思っていますが、ブーレーズの文学性の消失した〈大地の歌〉にも猛烈に惹かれてしまいます。これはこれで、すごい〈大地の歌〉ではないでしょうか。
 実際〈大地の歌〉を聴くときの、ある種の決心(ストレス)はブーレーズ盤のほうはほとんどいらず、 60分31秒がスムーズにそしてワクワクと過ぎていくのです。

 今後、手に取って聴くとしたらブーレーズ盤のほうが多そう。ワルター盤を聴くとしたら「定点確認のため」といった感じになりそう。
 マルチチャンネルで聴きましたが、みごとな空間が出来上がり、PCM録音からおこしたSACDのマルチチャンネルとしてはグッドであります。

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2010.4.27