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ルービンシュタイン ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集

Hybrid Stereo/Multi-ch
輸入盤、リヴィング・ステレオ

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ルービンシュタイン、大家の香りを味わうSACD

 〈リヴィング・ステレオ〉のSACDが好評です。ステレオ初期の名演奏が、手ごろな値段で買えるのですから、つい手がでてしまいます。
 で、僕が買ったのはこれ、大ピアニスト、ルービンシュタインのベートーヴェンです。1962年と1963年の録音。「月光」「告別」「悲愴」「熱情」が入っています。
 ルービンシュタインは、さすがに19世紀の芸術家です。技巧はもちろん素晴らしいけど、それよりも“魂で聴かせちゃう”ところがすごいですね。
 今のピアニストだと、すごい切れで弾く部分も、ルービンシュタインはおかまいなし通り過ぎていく。
 現代の耳からすると「ゆるい」と感じてしまいがちですが、聴いていると、これが引込まれてしまうんだなあ。「何かが、やっぱりちがう」と、ルービンシュタインの虜になっている自分がいました。人生の愛聴盤にするなら、こういう演奏になるかもしれません。
 音はずいぶん良い音だと思います。気分かもしれないが、むしろ最新のピアノ録音より、感じるところもある。分厚い音のかたまりに、現代の録音にはない“音楽の香り”が入っているようです。
 〈リヴィング・ステレオ〉で、昔の大家の音がいい音で聴けるのはうれしいかぎりです。値段も安いし、ありがたいシリーズです。

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2008.4.16