Thelonious Monk Brilliant Corners
輸入盤、Riverside
SACDハイブリッド
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角の丸いプラケース。ブックレットは3枚折のペラ1枚。英文ライナーがあるだけで、写真はなし。
「Bemsha Swing」では、トランペットのクラーク・テリーが加わり、ベースが、ポール・チェンバースになる。
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モンクのリバーサイド録音をSACDで
本作はセロニアス・モンクの1956年録音作品。
奇才セロニアス・モンクのアルバムで、ピアノ・ソロをのぞくと、この『ブリリアント・コーナーズ』が一番、親しみやすく、また傑作ではないでしょうか。
親しみやすい、といってもモンクですから、1曲目のタイトル曲から、ゴツゴツした不思議な曲。まるでエンジンブレーキを効かせながら、時速40キロで走っている車のような感覚です。
テーマを吹く、アーニー・ヘンリーのアルトと、ソニー・ロリンズのテナーの混ざった音がたまらない。
こんなゴツゴツした曲でも、知的なものを感じます。数回聴くと、あたりまえになるから不思議です。そうなったらあとは、もうモンクにドップリ、ですね。
1956年録音でこの音はたいしたもの。モノラルも広がる
SACDステレオで収録ですが、音はモノラルです。
しかし、モノラルの同心円の広がりはかなりあり、二つのスピーカーの両端くらい有に伸びてきます。
一般的なステレオ再生とまったく遜色なし、むしろモノラルの利点を生かして自然な音空間となります。
音質も1956年にしてはたいしたものです。
2曲目の13分以上におよぶ「Ba-Lue Bolivar Ba-Lues-Are」が、音楽的にも、オーディオ的にも聴きどころでしょう。
ヘンリーのブロウするアルト、優雅に流れるロリンズのテナーが素晴らしい。どちらも音が太い。ロリンズのバックでの、モンクのピアノがなんとも不思議な絡み方をしています。
続いて、オスカー・ペティフォードのベースソロ。これも太い音のベースソロを堪能できます。
さらにマックス・ローチのソロも、バスドラがズンズンと胸に響く。SACDで良い音が聴ける一枚だと思います。
他にも、モンクがチェレスタとピアノを同時に弾く「Pannonica」、モンクの名刺代わりのピアノ・ソロ「I Surrender, dear」、きっとどこかで聴いたことがある、モンクの代表作のひとつ「Bemsha Swing」とカラフルな内容で飽きません。
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セロニアス・モンクのSACD
2011.1.15
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