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SACDhybrid M.Sasaji & L.A,Allstars
バードランド


〈音匠仕様〉
(SACDステレオ層がDSDレコーディング、マルチはDSDミキシング)
国内盤、ソニーミュージック

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普通のプラケースにブックレット。解説がある。ディスクは緑色の「音匠仕様」になっている(下写真)。これによって音質がさらに良くなった。

ビッグバンドのアレンジの面白さを堪能できる1枚

 笹路正徳アレンジの譜面を、ロスのトッププレーヤーが演奏した1枚。ビッグバンドである。
 わたしは、ビッグバンドというと、昔のマイルス/ギル・エヴァンス、秋吉敏子/ルー・タバキンくらいしか聴いたことがない。
 ビッグバンドというと、どうしても古いイメージが浮かんでしまうなあ。マイルス/ギル・エヴァンスの『スケッチズ・オブ・スペイン』『ボーギーとべス』でさえ、同時期のマイルス・コンボにくらべると、爺くさいなあと思ったりしたものだ(でも、決して嫌いではありませんよ。『ボーギーとべス』のアレンジはカッチョいいなと思います。それから『マイルス・ア・ヘッド』もいい)。
 ただコンボにくらべるとどうもなあ、と思っていたのだ。

 さて、古くさい、というイメージのビッグバンドでの本ディスク。演奏曲もオリジナルではなくスタンダードである。
 こうなると、でてくる音も「ああかなあ」と予想していたのが、みごとに裏切られた。でれーカッコよくて今風。
 ズバリ、アレンジがいいんだなあ。ビッグバンドのアレンジの面白さを堪能できる。あと演奏がむっちゃうまくて、ロスのミュージシャンのすごさもわかる。
 これ、楽譜もでてるのかしらん。学生や社会人のバンドやってたら、絶対やりたくなるだろうなあ。

とにかく音のいいディスク、迷いなしにオススメ

 音は最初の「Birdland」から、うひゃーとビックリしたものだ。
 DSDレコーディングの威力発揮といいますか、すかっと伸びるブラスはたまらない。わたしがSACDの良さを認識した最初の1枚であります。
 もし「音のいいディスク」を探しているなら、わたしは絶対、これをオススメしますね。演奏も先に書いたようにいいし、ちょくちょく出しては聴けますよ。

 マルチチャンネルは、2チャンネルをふわっと広げた程度におさえてあって、ほとんど2チャンネルぽい定位で聴こえる。でも、そっと残響が含まれているようで、聴き比べると、奥行き感とかあるように思える。
「SACDは2チャンネルでも、これだけ広がるぜ! 伸びるぜ!」っていう見本のようなディスクだから、2チャンネルでもいいし、その日の気分で替える、ですな。

音匠仕様、ハイブリッド盤で再発売

 初回発売時はSACD専用ディスクでしたが、音のいい「音匠仕様」、ハイブリッド盤で再発売されました。

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2004.7.8