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太田裕美
太田裕美 Singles1978~2001



Hybrid
国内盤、ソニーミュージック
SACDハイブリッド 2枚組

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普通の1枚ものプラケースより、1ミリくらい厚いプラケースに、2枚収録。

ブックレットは、当時のシングル・ジャケットの表(写真面)と裏(歌詞面)をそのままカラー復刻し、曲順にとじていったもの。

歌詞面にはファンクラブ入会や、ニューアルバムの宣伝、コンサートの日取りなどがあり、当時の空気がそのまま蘇る。

これ以外は、曲解説など余計なものはいっさいなし。ぱらぱらとジャケット写真の変化を観ているだけでも退屈しない。単純でありながら、すばらしいブックレットだと思います。

ディスクはピンク1色刷りの、ジーンズ姿の太田裕美と、直筆サインをあしらったピクチャーディスク。

太田裕美のシングル盤を集めた、第2集。

 『Singles 1978〜2001』と題されているとおり、これは太田裕美の、シングル盤のA面とB面を、年代順に収録したSACDです。 2枚組でSACDハイブリッド盤。
 本作には1978年のシングル「失恋魔術師」のB面「さよならのワルツ」から、2001年の「パパとあなたの影ぼうし」のシングルまでを収録。
 デビューの1974年から1978年の「失恋影法師」(A面)までは、同じくSACDハイブリッドで、第1集『太田裕美 Singles1974~1978』がリリースされています。そちらは1枚のSACDです。

やっぱり大滝詠一の「さらばシベリア鉄道」、いいなあ

 さて、この『Singles 1978〜2001』。松本隆、筒見恭平コンビで大活躍した70年代とちがって、また年代も多岐にわたっていることもあり、収録されている音楽はバリエーションにとんでいます。
 それでもDISK1までは、70年代の延長。80年代最初までのシングルが含まれています。いかにも太田裕美らしい曲が多い。
 なかでも出色は「さらばシベリア鉄道」。大滝詠一の作曲はやはり素晴らしい。他にも「恋のハーフムーン」「ブルー・ベイビー・ブルー」など大滝メロディは、永遠に色褪せません。

あらたな挑戦、成長から成熟を経ていくDISK2

 DISK2になると80年代中間からのシングル。
 ここから、時代を反映して、また太田裕美のキャリアも変わってきて、曲は歌謡曲調から、いっきにその時代の音になっていきます。
 テクノポップあり、矢野顕子風あり。「木綿のハンカチーフ」の太田裕美ファンには、歌詞、サウンドとも驚きでしょう(ジャケット写真の変貌も驚き)。
 しかし、それでもヴォーカル太田裕美の暖かさは、健在です。最後は再び彼女と青春を過ごせそうな「心のたからばこ」。
 DISK2は、アイドルの衣を脱ぎ、ひとりの人間として、あらたな挑戦をし、成長、成熟していく太田裕美のリアルな世界があります。

アナログらしさが、十分にあふれた音

 SACDの音は、やわらかくふくよかな音。
 後半はデジタル録音もあるでしょうが、それでも全曲を通じて、SACDの音のすばらしさを堪能できます。
 歌謡曲は、洋楽に比べて、優等生的にどのパートの音も綺麗に録音してあるので、それが逆にSACDにとっては、バッチリです。
 特にアナログ録音の70年代の音は、アナログの音が、十分にあふれた音
 「歌謡曲でハイファイを感じる」なんて、当時は夢にも考えませんでしたが、このSACDで、それが事実だと感じてもらえると思います。
 各曲の当時のシングル・ジャケットを、そのまま使ったブックレットも素晴らしい(ブックレットについては左上の説明をご覧ください)。

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太田裕美のSACD
B0000QX2EK 太田裕美 Singles1974~1978
「木綿のハンカチーフ」「赤いハイヒール」など、78年までの、シングルのAB面を発売順に収録した太田裕美のシングル・コレクション。レアな廃盤音源を4曲含み、シングル・ジャケットをCDサイズに復刻したカラー・ブックレットも封入。
2011.1.27