Oldeis (UK mono)
昔は唯一のビートルズのベスト盤
『Oldeis』は、ビートルズ初期のベストアルバムである。発売は確か1966年だったか。今日なら、ビートルズのベスト盤は、『赤盤』『青盤』をはじめ『1』などいろいろ存在するが、僕がビートルズを聴いていた72年までは、ベスト盤といえば『オールディーズ』しかなかった。キチンとビートルズ・ディスコグラフィに入れられていたレコードである。 唯一のベスト盤だったが、ビートルズファンにとって、ポジションは「重要」と「重要じゃない」のいったりきたりだった、と思う。
重要なのは、もちろん「バッド・ボーイズ」が、このレコードでしか聴けないこと。あと、初期だけとはいえ、やはりベスト盤。小遣いのない中学生には、このレコードはビートルズ入門にピッタリだった。 重要じゃないところは、やはり他のレコードに比べて、ジャケットがダサいところにある。が、これも「いいのかも」と当時思っていたから、今さら書くとウソになる。
はたしてUK盤とはいえ、『OLDIES』をあえて聴く価値があるかどうか?
今回もUKオリジナル盤を元CDジャーナル編集長のF親方から借りて聴いてみました。 UK盤にも、他のビートルズのUK盤と同じように、モノラル、ステレオの2ヴァージョンが発売されている。
もちろんF親方に借りて聴いたのは、モノラル盤。 UKオリジナル盤の裏の写真は逆版である。ポールの来ている着物の文字が逆になっているので分かる。国内盤はそれを直してある。
UKオリジナル盤の裏。写真が逆版。 |
国内盤、写真としてはこちらが○なのだが |
「ペーパーバック・ライター」や「恋を抱きしめよう」をモノラルで聴く爽快さ
結論から書くと、「モノラル盤なら買い!」でした。 「ペーパーバック・ライター」や「恋をだきしめよう」をモノラルで聴く爽快さと迫力! 確か、これらのモノラル・ヴァージョンは、このレコードでしか聴けないのではないか。このために買ってもいいと思った。
「ビートルズはモノラル盤のほうがいい」というのは、他のところでも触れているとおりで、それが『OLDIES』にもあてはまってしまったわけだ。
UKステレオ盤もいいかもしれないが、どうせならモノラル盤で手に入れたいレコードである。『OLDIES』なら、他のUK盤より安価かもしれないしね。
なお、例によってモノラル盤はステレオ盤とはちがうミックスになっているらしい。レコードを借りた時、F親方が書いた各曲ミックス違いのメモがあった。「さすがF親方!」とそれを見て唸ってしまった。