topaboutblogClajazzpopsJpopselect
Twitterでつぶやく
岩崎宏美  LIVE 2009~Thanks


DVD 2枚組
2009年10月東京国際フォーラム
音声 リニアPCMステレオ

Amazon

映像はフィルム調かも。望遠をつかった、あえて荒い画像も混ぜている。

特典にチェコ(プラハ)で撮影されたフォトギャラリー51枚収録。

岩崎宏美の2009年ライヴ

 このDVDは岩崎宏美の2009年10月、東京国際フォーラムでのライヴを収録したものです。
 2枚組で、DISK1にはオリジナルアルバム『Thanks』やカバーアルバム『Dear Friends』を中心に構成された第1部を、DISK2には「思秋期」「ロマンス」「聖母たちのララバイ」など往年のヒットを中心に構成された第2部を収録しています。

ヴォーカリストとしてすばらしい岩崎宏美の今

 往年の岩崎宏美ファンの方なら、第2部のヒット・メドレーに心ときめくことでしょう。
 でも、10代の頃は彼女のレコードを買い、コンサートにも行ったことがある僕に言わせると、第1部のほうにより感銘を受けました。
 第1部は、もう50歳になる岩崎宏美の“今”が、デビューの頃よりもずっと素晴らしいからです。
 今更書くのもはばかれますが、もはやアイドルではなく、ヴォーカリストとしての岩崎宏美がいます。
 で、やっぱり歌がうまい。彼女の“歌が届く”歌唱力には救われた思いがしました。
 選曲もしっとりと胸にせまるもので、1曲1曲が聴く者にうれしい贈り物という感じです。「シアワセノカケラ」「始まりの詩、あなたへ」などには勇気と救いがもらえました。

ヒット曲もやはりいい第2部、そして見逃せないMCとバンド

 第2部は彼女のヒット曲を聴かせるステージ。
 ここでは、あえて“歌謡曲という衣装”を着て歌います。バンドのアレンジが歌謡曲風に鳴る。
 でも、やはりいい曲だらけ。特に筒美京平の作曲はすばらしい。「想い出の樹の下で」「ドリーム」「ロマンス」らを含む「オリジナル・ヒット・メドレー」では振りもいれて、あの頃に戻る気分です。

 最後に付け加えると、第1部、第2部の両方なのですが、曲の合間の岩崎宏美のMCもいいですね。
 いつも礼節をわきまえた大人の語り。ときにユーモアも交えますが、粛々と話す様子は、もう2児の母、そして風格をそなえた大人の姿だと思います。昔のアイドル時代の“宏美ちゃん”がこんなに立派になってしまうなんて、とほぼ同い歳の自分の様を恥じる次第です(笑)。

 あと、バックバンドの演奏力に感銘しました。全曲を、ギター、ベース、ドラムス、キーボードの4人だけ演奏。アレンジもとりたてて突飛だとは思いませんが、それにしてもずいぶん厚みと存在感のある音を鳴らします。「4人だけなのになあ」とずっと聴きほれていました。
 以上岩崎宏美ファンでなくても、何度も観たくなるDVDだと思います。

Amazon

2010.1.20