イエス
シンフォニック・ライヴ 2001[DVD]
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国内盤、
ヤマハミュージックアンドビジュアルズ
DVD2枚組
Amazon
DISK1本編 167分
・ドルビーデジタル5.1
・DTS 5.1
DISK2 特典映像37分
・ツアーの様子。メンバーのインタビューなど。
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イエスがオーケストラと共演、でもバンド演奏を思いっきり披露
イギリスのプログレバンド、イエスの2001年〈シンフォニック・ツアー〉のアムステルダム公演を収録したDVD。
メンバーは、ジョン・アンダーソン(vo)、スティーヴ・ハウ(g)、クリス・スクワイア(b)、アラン・ホワイト(ds)と、サポート・キーボード奏者、そしてヨーロピアン・フェスティバル・オーケストラ。
タイトルのとおりオーケストラとの共演ライヴです。
しかし、バンドとオーケストラは、それほど「対等に」組み込みあった演奏をするわけではありません。
70年代なら無理をしても、ロックとクラシックを一体化しようとしたでしょうが、2001年のこのライヴでは、オーケストラはバンドをバックで支える感じです。または木管や金管、ストリングスで彩りをそえる感じでしょうか。
自然体で難曲をこなしてしまうスゴさ
ですので、基本的にはシャープでソリッドな、イエスのバンド・サウンドを楽しめます。
「危機」や「スター・シップ・トゥルーパー」、「ラウンド・アバウト」、『海洋地形学の物語』から「儀式」。
彼らが「レコードと同じ演奏を、ライヴでもやってしまう」というのは知ってはいましたが、実際に映像で初めて観ると、思ったよりも自然にやってしまうのでビックリしました。
変拍子やめまぐるしいテンポの変化。本当は難易度は高いのでしょうが、映像だとあたりまえに感じてしまうんですよね。彼らのテクニックのすごさです。
もちろんジョン・アンダーソンが歌い上げる声には、いつでも魅了されてしまいます。
あと、オーケストラの若いメンバー(ストリングス、木管は女の子ばかり)の生き生きとした演奏シーンも、映像を楽しいものにしてくれています。
プログレ時代の曲も、ポップ時代の曲も、新曲も、みんないいバンド
コンサートではライヴ収録時の新曲も披露します。「マグニフィケイション」「ドント・ゴー」など。
これらも、いいんだなあ。70年代のバンドなのに、新曲も旧作におとらず感動的なのは珍しいと思います。ついでに80年代のヒット「ロンリー・ハート」もやってしまい、これも違和感がありません。
ライヴは167分と、とても長いですが、いっこうに飽きません。
中間点で、スティーヴ・ハウのアコースティック・ソロ・セットがあり、ちょうどいいアクセント。彼のギター・プレイは、聴いていて(観ていて)、こちらも胸がすくくらい、的確でアグレッシブです。
今日まで、イエスというバンドの変遷を見てきて、「イエス=ジョン・アンダーソンの声」と勝手に結論づけていましたが、このライヴを観て、イエスはアンダーソン、ハウ、スクワイア&ホワイトの全体音楽だと知らされました(リック・ウェイクマンやビル・ブルーフォードがいないのは淋しいけど)。
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イエスのDVD
2011.1.17
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