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レッド・ツェッペリン
祭典の日(奇跡のライヴ)[2CD+Blu-ray+ボーナスDVD]


LED ZEPPELIN
CELEBRATION DAY

Amazon (2CD+Blu-Ray+DVD, CD sized digipak)

Hybrid+ボーナスDVD
輸入盤

Blu-ray(124分)
音声
・DTS-HD Master Audio 5.1
・PCM Stereo
英文字の字幕、 特典映像なし

ボーナスDVD(116分)
・2007年12月6日の通しリハーサル映像。
スタジオでの、オープニングからアンコールまで、本番どおりの通し演奏を、ステージ全体を画面におさめた固定カメラによる映像。メンバーの表情は分からない距離。
本番と同じ曲目が中断されることなく、スタッフが動くなか、延々と収録されている。
ライティンや、ステージ・バックの映像も本番どおりのもの。
画質は荒めの記録用のもの、音もモノラル風で一般レベル。

・今回のコンサートを報じるイギリスのニュース番組の映像。

・コンサートのオープニングで流された70年代のニュース映像コンテンツ

CD
2枚組に8曲づつ。Blu-rayと同じだが、オープニングのニュース映像の演出部分だけは未収録。

パッケージ
函に5つ折のデジパックを格納

ブックレット
メンバー4人の、コメントと写真が掲載。歌詞はなし。

収録曲 (CDも同じ)
1. Good Times Bad Times
2. Ramble On
3. Black Dog
4. In My Time Of Dying
5. For Your Life
6. Trampled Under Foot
7. Nobody’s Fault But Mine
8. No Quarter
9. Since I’ve Been Loving You
10. Dazed And Confused
11. Stairway To Heaven
12. The Song Remains The Same
13. Misty Mountain Hop
14. Kashmir
15. Whole Lotta Love
16. Rock and Roll

このレビューは[2CD+Blu-ray+ボーナスDVD]セットの[CDサイズ・パッケージ]のレビューです。その他のセットはページ下に紹介してあります。

ツェッペリンの、一夜限りの2007年復活ライヴ


BOXの左下にはBlu-rayのマーク

 本作は2007年12月10日、ロンドンO2(オーツー)アリーナでおこなわれた、レッド・ツェッペリンの一夜限りの復活コンサートを収めたセットです。
 Blu-rayの映像はハイビジョン画質、音声は「DTS-HD Master Audio 5.1」という、ハイレゾのサラウンドを収録しています。

ジェイソンのドラムも同化して、いまも現役のツェッペリン、

 コンサートは、70年初頭のツェッペリンを報道する、レトロなTV映像で開始。オープニング・チューン「Good Times Bad Times」から、アンコールの「Rock and Roll」まで全16曲を演奏します。

 映像を観て、今だに現役のツェッペリンだと感激してしまいました。
 ロバート・プラントの声はさすがに、当時ほど艶がないのですが、雄叫びや、神秘性は十分。
 ジミー・ペイジは昔と変わらず、凄いギター。容貌はおじさんなのに、今時の若いミュージシャンよりもワイルドです。

 ベースのジョン・ポール・ジョーンズは、しっかりとバンドを支えて、キーボードの味付けもバッチリ。
 一番心配したドラムのジェイスン(ジョン・ボーナムの息子)が、とくに素晴らしく、メンバー3人にまったく見劣りしなくて、完全にツェッペリンとして同化しています。

落ち着いた雰囲気をかもしだす、Blu-rayの映像

 画面に曲タイトルや歌詞などはありません。ライヴ以外の映像もなく、開始から最後までをシンプルに見せて、コンサートの疑似体験ができる構成です。

 ハイビジョンですが、あえてフィルム調の落ち着いた画面です。
 乾いた感じもしますが、無機的な高解像度画面よりは、味わいがあります。安っぽい音楽ソフトとはちがい、ツェッペリンの格調の高さに合っていると思います。
 それでもハイビジョンを思わせる、繊細な描写を実感するところも随所にありました(なぜかロバート・プラントの髪でチェックしてしまいます)。

“ツェッペリン体験”できる「DTS-HD Master Audio」の音


上がCD1、下がBlu-ray

 Blu-rayに収録されている音源は、ハイレゾの「DTS-HD Master Audio 5.1」と、CDクオリティの「PCM Stereo」の2種類です。
 音のキャラクターは、「DTS-HD Master Audio 5.1」「PCM Stereo」、CDに共通して、ホールの雰囲気を薄く含んだ音。それでいて個々の楽器もよく出る、というライヴらしい音になっています。

 さて「DTS-HD Master Audio 5.1」。
 透明感のある歓声に、綺麗に包まれます。
 バンド音は前方ですが、もうリスニングルーム全体に広がる感じ。ホールトーンもちょうどいい薄さで、音はヴォーカル、ギター、ドラムスなどに、きちんとフォーカスもされています。
 ここで凄いのがジミー・ペイジのギター。
 大きく広がり、覆いかぶさるので、ノイジーなギター・サウンドのなかに細かい粒子を感じたりします。

 サラウンドですが、基本的には、楽器音が後ろに配置されることはありません。それでもシンバルの音、ギターのある響きが、うす〜く、リア方向で鳴っているところもあります。
 「天国への階段」でオルガンが、「永遠の詩」でドラムのオカズが、後ろに薄くまわるところもあります。

 ツェッペリンのサウンドを思うと、「DTS-HD Master Audio 5.1」こそが“ツェッペリン体験”のできる音でしょう。自然な感じながら、いろいろ工夫されているサラウンドのような気がします。

「PCM Stereo」とCDとの比較

 Blu-rayの「PCM Stereo」と、CDは、同じ音の感じです。
 2chの分、メリハリがあるように思いますが、「DTS-HD Master Audio 5.1」を聴いたあとでは、いかんせん「音場が小さい」と感じてしまいます。
 サラウンドは4面+天井ですから、音の面積/体積で勝負になりません。2chステレオは、どこか資料を聴いているように思えてしまいます。

 ジミー・ペイジのギターも、2chのほうがヘヴィーに聞えそうなものですが、これも「DTS-HD Master Audio 5.1」のほうが「広がりから落とす重さ」というものがあり、「DTS-HD Master Audio 5.1」はサラウンド感だけでなく、音質もすぐれているなと感じるところです。

 ただ「PCM Stereo」やCDでも、観客の歓声は後方まで広がります。「サラウンド成分でも入っているのか?」と思うほど。


左からCD2枚、Blu-ray、ボーナスDVDを収納。

 以上、いろいろ書きました。
 『祭典の日(奇蹟のライヴ)』は、いろいろな組み合わせでリリースされているので、下を参考にしてください。

『祭典の日』いろいろなセット
2CD+Blu-ray+ボーナスDVD
輸入盤[CDパッケージ]Celebration Day (Deluxe Edition, 2CD,+Blu-Ray+DVD, CD sized digipak) 本レビューのものです
国内盤 祭典の日(奇跡のライヴ)デラックス・エディション(2CD+BD+ボーナスDVD)
2CDDVD+ボーナスDVD
輸入盤[CDパッケージ] Celebration Day (Deluxe Edition, 2CD + 2 DVD, CD sized digipak)
国内盤 祭典の日(奇跡のライヴ)デラックス・エディション(2CD+DVD+ボーナスDVD)
2CD+Blu-ray
輸入盤[CDパッケージ] Celebration Day (2CD + 1 Blu-Ray, CD sized digipack) 安め
輸入盤[Blu-rayパッケージ] Celebration Day (2CD + 1 Blu-Ray, Blu-Ray sized digipack)
国内盤 祭典の日(奇跡のライヴ)スタンダード・エディション(2CD+BD)
2CD+DVD
輸入盤[CDパッケージ] Celebration Day(2 CD + 1 DVD, CD sized digipak)
輸入盤[DVDパッケージ] Celebration Day (2 CD + 1 DVD, DVD sized digipak)
国内盤 祭典の日(奇跡のライヴ)スタンダード・エディション(2CD+DVD)
2CD
輸入盤 CELEBRATION DAY (2CD DIGIPAK)←お安め
国内盤 祭典の日(奇跡のライヴ)(2CD)
Blu-ray
輸入盤 Celebration Day [Blu-ray] [Import]
DVD
輸入盤 Celebration Day [DVD] [Import]
LP
輸入盤 Celebration Day (3 LP Vinyl Package) [Analog]
Blu-rayオーディオ
輸入盤 Celebration Day
2012.11.23