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カン フューチャー・デイズ(リマスター・エディション)


CAN
FURTURE DAYS
Hybrid Stereo/Multi-ch
輸入盤
リマスター、SACDハイブリッド
Spoon Records

Amazon
Amazon(CD)

普通のプラケースにブックレット。ブックレットには写真がちらほら。当時のバンドメンバーはいずれも70年代ロックらしい風貌。でもダモ鈴木はすごくヒッピー風。

ドイツのバンド、カンのSACD

 本作は1968年西ドイツで結成されたプログレバンド、カン(CAN)の1973年の作品です。カンのなかでは代表作として有名なものです。
 …なんて書き始めたけど、実はカンのこと、ずっと知りませんでした。
 70年代はイギリスとアメリカには目(耳も)を向けっぱなしだったのですが、ドイツのことはいっさい意識に入っておりませんでした。
 そのカンも数々の作品がリマスターされSACDハイブリッド化されているので、この機会に聴いてみました。

アンビエントで歯切れよいビートに、ダモ鈴木の脱力した前衛ヴォーカル

 最初にプログレ・バンドと書きましたが、文学的というよりアンビエント的です。さらに歯切れよいビートの先にはパンクやニューウェイブがあるような気がします。
 演奏以外で、印象的なのが、ダモ鈴木のヴォーカルです。
 この日本人のヴォーカリストは、ロックの常識的ヴォーカルとはまるでちがいます。いわゆる、シャウトしない。歌い上げない。
 バンドのプロフェッショナルな演奏の上に、ダモ鈴木のすごく「素人風な」ヴォーカルが入ります。
 オーディオ的にも、ヴォーカルだけをあとから、ポータブルレコーダーで録音したかのような頼りなさ。バンドの演奏はバッチリ録音されているのと好対照です。
 このヴォーカルは前衛のジャンルですねえ。
 ジャズっぽい細かいビートとアンビエントの永遠性。その上に脱力したダモ鈴木のヴォーカルを加えたカンの演奏はどこかアナーキーでもあります。

 SACDではバンドの音が暖かく聴けます。2チャンネルのみだけれど、音は伸びやかで、ところどころ飛び出して聴こえるような部分もありました。「アナログ録音を聴いてるナア」と感じられたSACDでした。

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2010.2.9