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ポッジャー(バロック・バイオリン)、クーバー(フォルテピアノ)
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ全集Vol.4


輸入盤、Channel

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モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ
第26番変ホ長調 K.302(293b)
第4番ト長調 K.9
第28番ホ短調 K.304(300c)
第14番ニ長調 K.29
第42番イ長調 K.526

トータル76分くらいあるので、根負けしないように(笑)。ほんとうはトータルで40分くらいにしてほしいのだが。
最後のK.526は名曲ですので、時間的にたどりつけない場合が多いかも。たまにはトラックを進めて聴くのも手ですね。

オリジナル楽器で聴くモーツァルトの室内楽

 今回はモーツァルトの室内楽です。
 マーラーやブルックナーの交響曲もいいが、「モーツァルトの音楽はやはりそれ以上に深く広い」と思った一枚。モーツァルティアンは、やはりモーツァルトが一番お好きなようで。
 これは、ヴァイオリンとピアノのためのソナタですが、オリジナル楽器での演奏になります。厳密にはどうか知りませんが、モーツァルトが生きていたときの音。
 オリジナル楽器で聴く室内楽は、オーケストラ作品のそれよりもまた強烈であります。
 ヴァイオリンは硬く金属的であるし、ピアノ(ピアノフォルテ)はペタペタとして音に厚みがない。しかし、それがモーツァルトではしっくりきます。
 現代楽器の演奏家は、その才能で見事なモーツァルトを聴かせてくれるのですが、オリジナル楽器では、音が鳴った時から、そんな才能もってしても、どうしても太刀打ちできない「当時の音」というのを出してしまうのですね。シロウト考えですみません。もちろん現代楽器もいいのですけども。

幼少の作品と円熟の作品を収録

 さて、このSACDは、イギリスのバロック・バイオリンの名手レイチェル・ポッジャーとゲイリー・クーパーのコンビによるもの。このシリーズも第4巻目となりました。
 この巻には、隠れた(?)傑作K.304や、ウィーン時代の代表作K.526、そして、かなりいいい(と思う)K.302が収録されています。
 加えて、K.9の作品はモーツァルトが8歳くらいの時の作品だ。これを聴くと、確かに神童だった。子供の作曲とはまったく思えない。さすがに深みでは他の作に及ばないが、ちょっとした胸につきささる転調などは、「これが8歳のガキの考えることかよ」とビックリしてします。

 サラウンドはリスニングルームに響きがひろがって、とても聴きやすいです。オーディオで聴いているのですが、オーディオを感じさせない。音楽が自然に感じられるので、SACDサラウンドはやはり好きです。

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ポッジャーのモーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ

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2007.7.6