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ジャンヌ・ダルクを題材にしたカンタータ
ゲッティーは1933年ロサンジェルス生れの作曲家。
〈ジョーンと鐘〉はジャンヌ・ダルク(英語発音でジョーン・オブ・アーク)を題材にしたカンタータです。歌詞は英語。
曲は「判決」「独房の中のジョーン」「ルーアンの広場」の3パートに分かれています。ソプラノがジャンヌを歌い。バリトンが裁判官(かな?)。
声楽が切々と、力強く思いを歌っていきます。合唱も群衆をあわらしているので、興奮したムードです。
一方オーケストラはわりとバッキングに徹するというか、描写的な部分は少ないように思います。カンタータですから、そうなのかもしれません。
でもクライマックスで、たくさんの鐘が鳴り響くところでは、ハッとさせられます。この部分、マルチチャンネルで聴くと効果がありました。
〈ロメオとジュリエット〉はダイナミックなオーケストラサウンド
〈ジェーンと鐘〉は現代曲なので評価はまだこれからでしょうが、併録のバレエ曲〈ロメオとジュリエット〉はプロコフィエフの代表曲です。
特にこの組曲第2番は、プロコフィエフが編んだ3つの組曲のうちでも人気のものだそうです。筆者もこれが聴きたくて買ったのです。
1曲目「モンタギュー家とキャピュレット家」が一番有名です。静寂から大フォルテッシモになる冒頭はオーディオ的にも、すごい効果でしょう。
続くおどろおどろしいテーマは、最近よくテレビでも使われるので、おなじみのはず。そのあとのフルートの可憐なメロディーも大変美しい。5分程の曲ながら完璧の管弦楽曲です。
もちろんあとの6曲も素晴らしいです。プロコフィエフらしいダイナミックなオーケストラサウンドが楽しめます。特に珍しいサキソフォンの使用が、要所要所で効果的。
マルチチャンネルは、ペンタトーンのSACDですから、安定感のある広がりと厚みで問題なし。オーケストラの広がり、音量をダイナミックに再現します。オケがロシア・ナショナル管弦楽団というのもピッタリだと思いました。
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 2008.11.24
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