![]() モーツァルト:レクイエム |
普通の1枚ものプラケースにSACDとCDが入っている。 CDがボーナスで付く。ソプラノのエリン・マナハン・トーマスがナレーション。 |
ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団のSACD本作はケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団が、自主レーベル「THE CHOIR OF KING'S COLLEGE」でリリースしたSACDです。曲目はモーツァルトの「レクイエム」。 モーツァルトの「レクイエム」のSACDはいろいろリリースされていますが、本作の特色は、なんといっても合唱が、ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団ということでしょう。 女性歌手がおらず、少年たちがソプラノ、アルト・パートを歌っているので、大変透明な響きです。 また独唱の4人(こちらはアルトとソプラノは女性)が、合唱団やオーケストラと同じくらい透明な声の持ち主なので、独唱、合唱.オーケストラで見事に透明な「レクイエム」を聴くことができます。 2chステレオのみだが、清涼な響きに満足 このSACDはマルチチャンネルが収録されていません。 マルチチャンネルならその残響が、自分の背後(後頭部や背中)で繋がるのを体験できるのですが、残念ながら、2chでは、教会の入り口に顔面までを入れた状態でのリスニングということになります。 しかし2chステレオ再生でも、キングズ・カレッジ聖堂の響き(ながい残響)が大変豊かに響きますので、マルチなしの不満もなくなりました。 5つの補作、『魔笛』を思わせる「ベネディクトゥス」収録されているのはジェスマイヤーが完成させた通常の「レクイエム」ですが、本編のあとに5曲の補作が入っているのも、このSACDの魅力です。 「アーメン(フーガ)」はC. リチャード・F. モンダーの作。「サンクトゥス」はR. レヴィン/F. バイヤー、「ベネディクトゥス」をD. ドゥルース、「クム・サンクティス・トゥイス」はR. レヴィン、「ラクリモサ」をイギリスの現代作曲家マイケル・フィニスィーが補作しました。 僕が気に入ったのはD. ドゥルースによる「ベネディクトゥス」です。 モーツァルトが書き上げた「レクイエム」の前半が、同時期の『魔笛』のテイストを含んでいることを考えると、このD. ドゥルース作の「ベネディクトゥス」は、クラリネットをオブリガードに入れ、タミーノやパミーナ、ザラストロが歌うようで、「いい線言っている」と思いました。
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