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SACDhybrid マイルス・デイビス
ライヴ・イヴル

B000067JQW

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Stereo
国内盤、ソニーミュージック
SACD専用ディスク

誰もが「ギョ!」とする、アフリカンなジャケットが、この頃のマイルスの特徴です。 でもジャケットほど、演奏は怖くはありません(笑)。

アルバムタイトルの『LIVE EVIL』は、LIVEと、LIVEを逆から読んだEVILを組み合わせたもの。こういう言葉遊びのタイトルはこの頃のマイルスには多い。

エレクトリック・マイルスの本領発揮ライヴ

 『ライヴ・イヴル』はマイルスの1970年、ワシントンDCでのライヴ演奏と、 スタジオ録音をカップリングした2枚組ディスク。
 
  『ビッチェズ・ブリュー』に続いて発表されたアルバムなのに、 演奏は『ビッチェズ・ブリュー』と全然ちがっています。
  『ビッチェズ・ブリュー』は「ロックビート」というより「エイトビート」のジャズ、 という雰囲気で、まだジャズのエッセンスを漂わせていましが、 『ライヴ・イヴル』では「ロック」を一気に飛び越えて「ファンク」です。
 75年発表の『アガルタ』への方向性が、すでに出ている演奏になっている。 この時期のマイルスは、すごいスピードで変化していたのだなあ。

  アルバムは、ライヴ録音をスタジオ録音がサンドイッチするかたちで、 収められているが、もちろんメインディッシュはライヴ録音です。
  メンバーにはギターにジョン・マクラフリン、 電気ピアノ、オルガンにはキース・ジャレットがいます。
  ここでのマクラフリンは、ビートルズの「トゥモロー・ネバー・ノウズ」にでてくる 逆回転テープのようなギターの音を聞かせる。
 とくにキース・ジャレットが、ワイルドでいい。 のちのソロ・ピアノのようなとうとうと流れる水晶のようなソロではありません。 でもアーシーな雰囲気は、のちのキースらしくもあります。

 スタジオ録音のほうは、『イン・ア・サイレント・ウェイ』のようなスペーシーなもの。 チック・コリア、ハービー・ハンコック、キース・ジャレットと 3人のキーボードが一度に演奏していて、すげえメンツ。 「マイルス学校」のすごさを知るわけです。
 SACDで分厚く、脂身たっぷりの音を楽しみましょう。

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マイルス・デイビス/ライヴ・イヴル

マイルス・デイビスのSACDレビュー
マイルス・デイビス/ハイブリッド盤特集一部
マイルスのコロムビア時代の代表作10点が、ハイブリッド盤で再発売。
10点のレビューをまとめてご紹介します。
マイルス・デイビス/50年代~60年代特集 一部すべて
50年代のプレスティッジのマラソンセッション盤と、
60年代、コロンビア時代の作品(SACD専用ディスク)をご紹介。
マイルス・デイビス/70年代~80年代特集
70年代のマイルスと、80年代カムバック後の作品。SACD専用ディスク。
マイルス・デイビス/クッキン
プレスティッジ時代、マラソンセッションの1枚
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マイルス・デイビス/マイルス・アヘッド
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マイルス・デイビス/カインド・オブ・ブルー
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マイルス・デイビス/フォア&モア
残りの人生、音にウンヌン言わずマイルスを聴け。ハイブリッド盤再発
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マイルス・デイビス/イン・ア・サイレント・ウェイ
SACDステレオは文句なし、マルチに最初戸惑ったが…
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マイルス・デイビス/ビッチェズ・ブリュー
ジャズの歴史を変えた本作もSACDで効果ありだと思う。
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マイルス・デイビス/ダーク・メイガス
電化マイルスの到達点を目差す、74年ライヴのSACD化
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マイルス・デイビス/ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン
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マイルス・デイビス/ユア・アンダー・アレスト
80年代のマイルス、ポップスへ接近したアルバム
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2004.10.27