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ウェザー・リポート ヘヴィー・ウェザー


WEATHER REPORT
HEAVY WEATHER

Stereo/Multi-ch
国内盤、ソニーミュージック

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SACD初期の正方形デジパック仕様。皿の深い黒いトレイのものです。ライナーは97年、マスターサウンド発売時のもの。

「バードランド」収録、彼らの大ヒット作

 『へヴィー・ウェザー』はウェザー・リポートが1976年に録音した彼らの代表作。音楽的にも商業的にも大成功したアルバムです。
 その要因はなんといっても1曲目「バードランド」でしょう。当時大ヒットした曲です。
 70年代、フュージョンは大人気でしたが、シングルヒットとは無縁でアルバムで聴かれていたものです(やっぱりジャズですから)。
 ところが「バードランド」は大ヒット。キャッチーなメロディーは知らない人がいないくらい有名になりました。もうポップソングだったと思います。人気コーラスグループ、マンハッタン・トランスファーがカバーして大ヒットしたことでも知られています。
 でも『ヘヴィ・ウェザー』は「バードランド」だけでなく、他の曲もよいのです。「お前のしるし」などおすすめです。

天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスを聴くアルバムでもあり

 曲のよさ、バンドとしてのよさ、を聴く方法もありますが、それとカブリで別の聴き方もあります。というか、嫌でもしてしまいます。
 そう、このアルバムから全面参加した、天才ベーシスト、ジャコ・パストリアスのベース・プレイです。
 さきほどの「バードランド」のイントロからして、「なんだ、これは!?」と完全に脳にインプットされることでしょう。あとは、随所に出てくるベース・プレイが、まるでソロのような存在感です。
 ウェザー・リポートは、キーボードのジョー・ザビヌルとサックスのウェイン・ショーターの双頭バンドのようなイメージですが、このアルバムではジャコにお株をうばわれてしまっています。
 でも、それも仕方ないでしょう。彼らも「オレたちの新しいベーシストを聴け!」 と誇っているような気が(音楽を聴いていると)してしまいます。

絵に描いたようなSACDの音のよさ

 このSACDはSACD専用ディスク。2chステレオでの再生です。
 このSACDは、絵に描いたようにSACDの音のよさが出ていると思います。音の周りの「空気感」、やわらかく繊細、そして豊かな中低音。すごく伸びる音場。キモチいいですねえ。
  この空気感はうまく言葉で説明できないのが残念です。各楽器の音がやさしく分離されて、それに覆われるのです 。
 伸びやかさも抜群で、まるでマルチチャンネルのように前方での広がりがあります。こんな音場であの「バードランド」が鳴るのですから、たまらないSACDです。

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ウェザー・リポートとジャコ・パストリアスのSACD
ウェザー・リポート/ブラック・マーケット
ジャコ・パストリアスが初参加。音は柔らかくアナログライク
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ジャコ・パストリアス/ジャコ・パストリアスの肖像
革新的ベーシスト、ジャコのコンポーザーとしての作品集でもある
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B00005GA1W ウェイン・ショーター/ネイディヴ・ダンサー
SACDでウェインのサックスの響き、ミルトンの“天使の歌声”を。
2009.11.5