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SACDhybrid 笠井紀美子
ホワッツ・ニュー


KIMIKO KASAI
WHAT'S NEW

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Hybrid Stereo/Multi-ch
録音1973年
2007年DSDマスタリング
国内盤 ソニー・ミュージック
紙ジャケット仕様

全11曲。

紙ジャケットはオリジナルどおり、見開きではないシングルのもの。

4つ折のペラ紙の解説書には、岩浪洋三氏のライナーと曲解説。歌詞と日本語対訳。

パーソネル
笠井紀美子(vo)
菊池雅洋(p)
鈴木良雄(b)
村上寛(ds)

 

笠井紀美子の1973年録音。2007年にSACD化。

 本作は『サテン・ドール』に次ぐ、笠井紀美子のCBSソニー移籍第2作アルバム。1973年の録音です。〈昭和ジャズLegendシリーズ〉としてSACDハイブリッドで発売。完全生産限定盤。
 今までCD化されておらず、このSACDが初デジタル化です。

 ジャケットの趣きから、都会的なサウンドを想像されるかもしれませんが、本作はストレートなジャズ。
 ピアノ・トリオをバックに歌う、スタンダード・アルバムです。バラードやスウィンギーな“愛の歌”11曲を収録。

日本人が歌う、ジャズ・ヴォーカルの絶品アルバム


ディスクは懐かしい70年代のCBSソニーのもの。耳だけでなく目でも「昭和」です。

 このアルバムを聴くと、笠井紀美子は本当に上手いジャズ・シンガーだと思ってしまいます。
 彼女のヴォーカルを聴いていると、外国人歌手以上に、英語で歌うスタンダード・ナンバーが染み入ります。
 「ジャズ・ヴォーカルのアルバムを聴きたいな」と思うとき、海外の有名歌手ではなく、このアルバムを手に取ってしまうから不思議です。
 もうひとつ、菊池雅洋のピアノも素晴らしい。
 まるで50年代のジャズ・ピアニストように“歌う”ピアノです。

SACDの音

 1曲目、軽快なガーシュインの「バット・ノット・フォー・ミー」が流れるや、音の良さにビックリされるでしょう。
 センターに笠井紀美子のヴォーカルとベース。
 左チャンネルにピアノ。
 右チャンネルにドラムス。

 おっと、これら3つのチャンネルが並ぶさまは、ステレオ初期の“泣き別れステレオ”を思わせます。なので、ステレオ的な広がりや、ミックス感は薄いです。
 しかしです。各チャンネルが、それぞれ、まるでモノラルのような存在感のある音を出しているので、トータルでは「キモチのいいステレオ音」となってしまうのでした。
 音もややデッド系なのですが、これも、アナログ録音の伸びやかさで満たされた音なので、高音質を感じてしまいます。

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笠井紀美子のSACD
笠井紀美子/TOKYO SPECIAL
77年録音。ポップス・シンガーとしても絶品のアルバム
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笠井紀美子wギル・エヴァンス・オーケストラ/サテン・ドール
昭和ジャズ第2弾。うーん、いい音だなあ。4チャンネル音源も収録
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イエロー・カーカス・イン・ザ・ブルー(紙ジャケット仕様)
2012.11.4