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吉田美奈子 Spangles


国内盤、avex

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スローバラード「8月の永遠」では渡辺香津美がギターで参加。夢見心地のギターで花をそえます。

吉田美奈子の新作がSACDハイブリッド盤で

 吉田美奈子のニューアルバム『Spangles(スパングル)』がでました。今回のアルバム、SACDがどうの、ということを抜きにしても「いいなあ」と思いました。
 とにかく、曲がどれもいいっす。
 ノリのよい1曲め「Fun!」から始って、うねるような歌声、それから、しっとりした歌い方。男性的なものから、フェミニンなものまで、楽曲にあわせていろいろあります。
 あと吉田美奈子の声の魅力は、メインヴォーカルもいいけど、バックコーラスにオーバーダビングした声もいいよね。山下達郎のレコードに参加していた頃から思っていました。『Spangles』でもところどころ聴けます。こういう細かいところもわたしはファンです(笑)。
 とにかく聴き応え十分のアルバムでした。
 これだけのヴォーカリストは若い人こそ、ぜひ聴いてもらいたいですね。世代に関係なく、これが「オトナだ、ベテランだ」、いい音楽は、みんなが気に入ると思うのです。

SACDのことも書かないと

 “SACDの音の良さ”を言葉で説明するのは、なかなかむずかしいのです。
 この『Spangles』は“圧倒するような高音質”と書くより、“とても気持ち良く耳に納まってくれる音”と書くほうがふさわしいと思う。
 まあ、それが本当の高音質ということですが、うまく言えないけど、“自分のくぼみに音がぴったりとハマる心地良さ”を感じるんですよね。
 CDとはそもそも“なりたち”がちがう音のあり方がSACDにはあります。SACDの2chステレオ再生では、そこが一番のカイカンなんです。これは聴いてもらうとすぐわかるのですが…。
 この『Spangles』もそれがよく出ていると思いました。SACDハイブリッド盤でリリースした製作者のこだわりが感じ取れました。

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吉田美奈子『VOICE IN THE WIND』のレビューもあります。

2006.4.3