
The Beatles
Magical Mystery Tour (Blu-ray)
Amazon(国内盤)
Amazon(国内盤デラックス・エディション)
Amazon(輸入盤)
本編53分
音声
・DTS-HD Master Audio 5.1
・Dollby Digital
・PCM stereo
映像
・Aspect ratio - 1.33:1
・Frame rate - 1080i 59.94
特典映像は53分収録。
・ポールのコメンタリーと、現在のリンゴのインタビュー。
・カットされたいくつかのシークエンス。ジョンの監督した「ナッツ・ドリーム」ほか。
・メイキング「ユア・マザー・シュッド・ノウ」「ブルー・ジェイ・ウェイ」
・本編では隠されていたストリッパーの胸もちょっと見れる、コミック・バンドの演奏シーン、キャストの紹介など。
字幕
・輸入盤には日本語字幕はない。しかし英語字幕で不自由はなかった。

上写真は輸入盤。6ページのパッとしない冊子がつく。
SACDラボの
ビートルズ・レビュー
LOVE(DVD-Audio)
Beatles USB
ビートルズ・モノボックス
UKアナログ盤
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修復されて鮮明な映像になった、40周年記念版
1967年に制作されたビートルズのTV映画『マジカル・ミステリー・ツアー』。長い間、ソフトを手に入れることができませんでしたが、ようやく40周年記念として、音声、映像とも修復され、全貌を観ることができるようになりました。このレビューは輸入盤ブルーレイのレビューです。
画像は解像度1080iのハイビジョン画質。オリジナル・テレビ・サイズである4:3の画面で、余った左右がグレーマスクされてます。
ブルーレイでも全体にやや色褪せた感じですが、これはオリジナル・フィルムが古いので、そうなっているのでしょう。
しかしこれでも、だいぶ色彩補正されている感じはあります。カラーで見てこそ生きる「Flying」のサイケデリックなシーンは、鮮やかな色になっていると思います。
画質自体はとても鮮明です。キズやノイズ、ちらつきが、いっさいありません。
特典映像で観ることのできる、補正前のゴミだらけの画質とくらべると、修正の効果は一目瞭然です。ブルーレイらしく細部もクッキリとしています(ピントの甘いシーンは効果はありませんが)。
音声、ハイレゾ音源はサラウンド収録
収録音声は3つ。ハイレゾ音源は2chはなく、サラウンドだけです。
・DTS-HD Master Audio 5.1(ハイレゾ サラウンド)
・Dollby Digital(圧縮サラウンド)
・PCM stereo(2ch)
さっそく、DTS-HD Master Audio 5.1で聴いてみました。
音は大変ダイナミックです。
60年代録音のアナログ・レコードで、精一杯出ていた音が、まるで大型トレーラーのように豪放で伸びやかな音になっています。
サラウンドは、360度に楽器を分けて配置したスタイルではなく、前方を180度くらいに広げたサラウンドです。
しかし広がり方は全体的で、「前方で音が鳴る」と「包まれている感じ」が共存している感じ。バンド音はサラウンドのせいもあって、スピーカーより前に出てきて、その場で鳴っているような立体感です。
フロントには高さも感じるので、前方の音面積は、レコードやCDとは比べ物にならないくらい広いです。
骨太になったビートルズの音、サラウンド効果も効いています
サラウンド・スタイルは「前方中心&全体的」と書きましたが、要所要所でバックにも音を配置しています。
たとえば「アイ・アム・ザ・ウォラス」の「ホホホ! イヒヒ! ハハハ!」の笑い声は、左→右→リアと移動します。
もっともサラウンドが効果的なのは、ジョージの「ブルー・ジェイ・ウェイ」でしょう。リスニングルームを包む〈全体的サラウンド〉がピッタリです。音が力強いこともあって、LPレコードでは退屈に思えたこの曲が存在感を増しました。
「ユア・マザー・シュッド・ノウ」もバック・コーラスが全体から鳴り、厚みを増しました。〈軽妙な曲〉から〈濃厚な曲〉へと変貌しています。
やっぱり無敵なのは「アイ・アム・ザ・ウォラス」。
厚みのある音、よく聞える弦楽器。DTS-HD Master Audio 5.1で、どんどんと骨太になるビートルズの音でした。
なんやかや言っても、映画の内容は薄いのですから(笑)、このブルーレイ、一部をミュージック・ビデオとして観る以外は、骨太の『マジカル・ミステリー・ツアー』を聴く“音楽ソフト”となりそうです。
なお映画の素の部分では、歓声、風の音、効果音などをリアにおく、普通の映画のようなサラウンド音声になっています。
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 2012.10.25
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