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ブックレットには歌詞。
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“状況に放り込まれる”ようなサラウンド 1992年に発表された元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズのソロ作品『Amused to Death』(邦題「死滅遊戯」)のBlu-ray Audioです。 聴いてみると、とにかくサラウンドが凄いです。 テレビのチャンネルがかわるごとに曲が変わっていく構成は、2chだとよくできた映画どまりですが、サラウンドだと臨場感が半端ありません。「音楽を聴いている」というより、「状況に放り込まれる」感覚に近いです。 ピンク・フロイド『狂気』のサラウンドも、ここまでのプログレ感は感じなかったと思います。SE音の多い『Amused to Death』ならではのサラウンドと言えましょう。 SACDラボの好みは部屋を真っ暗にして、サラウンドに囲まれること。中間であらわれる「Late Home Tonights」の南国風な部分を別にすれば、全体的には暗い色調ですが、見事な音楽と音響に囲まれて苦になりません。評判のジェフ・ベックのギターも実のところ、サラウンドの音響に一歩席を譲ると思えるくらい。 それにしても本作を聴くと、つくづくピンク・フロイドはロジャー・ウォーターズが核であったのだなあと思ってしまいます。 ![]() |
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