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ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ドヴォルザーク:交響曲第9番〈新世界より〉スメタナ:交響詩〈モルダウ〉


Dovorak : Symphony No.9
"From The New World"

Herbert von Karajan
Berlin Philharmonic Orchestra

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録音1977年1月、ベルリン
国内盤 EMIジャパン
SACDハイブリッド盤

普通のプラケースにブックレット。

ブックレット
ブックレットには、マスタリングを担当したサイモン・ギブソンのライナー「EMIのカタログの中核をなす名録音のSACDのためのリマスタリングについて」。高木正幸氏のライナー「演奏の真の姿が露わになった今回のSACD化」と曲目解説。

収録曲
・ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品95〈新世界より〉
・スメタナ:交響詩〈モルダウ〉

カラヤン1977年録音の〈新世界より〉をSACDハイブリッドで

 本作はEMIジャパンから発売された、SACDハイブリッド盤です。アビイ・ロード・スタジオによるDSDマスタリング。
 同タイトルのSACDシングルレイヤーもリリースされていますが、本レビューはSACDハイブリッド盤ですので、お知りおきください。

 さて、この〈新世界より〉は、カラヤンが生涯に5回録音した〈新世界より〉のうちの4回目。1977年の録音です。
 アナログ録音全盛期とあって、60年代のような「オンマイク」ぎみではなく、オーケストラ全体がうまく収録されたサウンドです。

 そのためか「音のコク」ということでは、60年代録音のような手応えはありませんが、各楽器音と、ホールで聴くような臨場感のバランスは完成の域と言えるでしょう。
 オーケストラの音が、とてもスムーズにでる、というのがこのSACDの、まずは特徴と思います。

 弦楽器の音は、やや厚みがないように思いますが(これも60年代録音の聴き過ぎか)、たいへん透明感があります。
 それが、ふくよかに広がる音場は、SACDならではです。
 さらにSACD特有の「空気感」。
 楽器音のまわりに発見して、「来た来たぁ〜。これだよ」とうれしくなりました。やっぱりSACDの音はいい、と再発見のディスクでした。

 今聴くと、ニュートラルなカラヤン?

 演奏について書くと、70年代のカラヤン、それも〈新世界より〉となると、当時は、あまたのクラシック・ファンが「まずは選ぶ1枚」であったであろうと思います。

 現在この〈新世界より〉を聴いてみますと、個人的には、「カラヤンの演出クササを、ほとんど感じない」演奏に思いました。なかなか好印象です。

 しかし同時に「カラヤンらしい迫力、劇的さも薄いかな」とも思いました。
 昔、クラシック・ファン1年生の頃は、「演奏者で悩んだ時は、カラヤンを選べ。だって迫力があるから」と、冗談めかして言っていたものですが、カラヤンが追随を許さなかったダイナミックさを、あまり感じられませんでした。

 つまるところ、この〈新世界より〉は「ニュートラルなカラヤン」と僕には思えたわけです。
 その分、〈新世界より〉の、曲そのものに引込まれたり、SACDの音の良さに引込まれて過ごした、リスニング時間となりました。

 なお、同時収録の交響詩〈モルダウ〉、これはカラヤンらしいです。
 あの有名な旋律が、カラヤンの演奏で、哀しいくらいに歌っており、「泣きたくなるから、もうカンベン」と思うくらい。よかったです。

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2013.2.6