KING CRIMSON
Lark's Tongues in Aspic
40th Anniversary
Amazon(輸入盤) Amazon(国内盤 紙ジャケ)
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DVD-AudioとCDの2枚組
DVD-Audioの音源
・MLP Lossless 5.1 SOROUND(96kHz/24bit)※
・MLP Lossless 2.0 STEREO(96kHz/24bit)※
・DTS 5.1DIGITAL SOROUND(48kHz/24bit)
・LPCM 2.0 STEREO
(48kHz/24bit)
※はDVD-Audio対応プレーヤーで再生可能。
収録ヴァージョン
2012年サラウンド・ミックス
・MLP Lossless 5.1 SOROUND
・DTS 5.1DIGITAL SOROUND
2012年ステレオ・ミックス
・MLP Lossless 2.0 STEREO
・LPCM 2.0 STEREO
・CD
オリジナル1973年ステレオ・ミックス
・LPCM 2.0 STEREO(30周年リマスター)
DVDの映像
「太陽と戦慄パート1」など4曲。パーカッションのジェイミー・ムーアの奇人ぶり(?)がわかるスタジオライヴ。
ボーナストラック
CDは別ミックス、別テイクなど3曲収録。DVD-Audioは7曲収録
輸入盤パッケージ
紙ケースにデジパック。ブックレトには、英文ライナーと当時のメンバーの写真など少々(輸入盤)
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1973年のキング・クリムゾンの代表作、40周年記念のDVD-Audio
キング・クリムゾンが1973年に発表した代表作『Lark's Tongues in Aspic(邦題『太陽と戦慄』』も、ついにDVD-Audioで発売になりました。
DVD-Audioには、DVD-Audio対応プレーヤーで再生できるMLP Lossless 5.1 SURROUND と MLP Loslless 2.0 STEROのハイレゾ音源(96kHz/24bit)、普通のDVDプレーヤーで再生できるDTS 5.1/LPCM STEREO(48kHz/24bit)を収録。
サラウンドの製作は、おなじみスティーヴン・ウィルソンとロバート・フリップ。
乾いた音響に、流れるような音の混じったサラウンド
さっそく、MLP Lssless 5.1 SURROUND(96kHz/24bit)で聴いてみました。
音質は、低域の厚みに驚かされます。サブ・ウーファーのボリュームはいつもより控えめにするほどでした。
『太陽と戦慄』のキング・クリムゾンの編成は、ロバート・フィリップ、ジョン・ウェットン(vo,bass)、ビル・ブルーフォード(ds)に加え、ヴァイオリンのデイヴィッド・クロスと、パーカッションのジェイミー・ムーアがいるのが特徴で、独特のサウンドになっています。
輸入盤のパッケージ、紙ケースに見開きのデジパック。なかにブックレット。
導入のガムラン風音楽はリアから流れ、いきなりサラウンド感を演出します。
アルバムを通じて、パーカッションやドラムは「乾いた音響」で、一般的なサラウンドのゴージャスな空間とは違います。
本作のサラウンドは、この「乾いた音響」が支配的です。
しかしフィリップのギターなどは、「流れるような音響」です。
つまり「乾いた音」と「滑らかな音」の入り混じった独特のサラウンド空間で、『太陽と戦慄』にふさわしい音響に思いました。
孤高の作品の、プログレ度を増すサラウンド
楽器配置は360度配置で、フィリップのギターも、ヴァイオリンとの対比でリアにくることがあります。
もっともサラウンド空間が生かされるのが「The Talking Drum」でしょう。
コンガの音はセンター・スピーカーのみで、寂寥感を出します。
風の音がリスニング・ルームに吹き、蠅が飛ぶ耳障りな音は、本当に自分の耳のまわりで鳴っているよう。
「The Talking Drum」が徐々に盛り上がり、そのまま「太陽と戦慄パート2」の全体演奏、360度サラウンドに突入するところは、2chで聴く以上に興奮しました。
今まで、2chで聴いてきた『太陽と戦慄』は、その独自性のあまり「プログレというよりも、キング・クリムゾンの孤高の音楽」と意識しておりましたが、サラウンドで聴くことで、プログレとしての味わいが増した気がします。
孤高の作品に、どこかポピュラーな面が加えられたというか。
いずれにしても、『太陽と戦慄』の世界を見事に3次元化したサラウンドは、このアルバムの新たなスタンダードになったと思いました。
Amazon(輸入盤)Amazon(国内盤 紙ジャケ)
『太陽と戦慄』BOXセット
2013.1.13
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