ブレッド&バターの名曲がぎっしりの2枚組ベスト盤
これは、人気兄弟デュオ、ブレッド&バターの2枚組ベスト盤です。
ご本人である岩澤兄弟の監修。タイトルにあるとおり、72年から81年の6枚のアルバムからの選曲です。
ブレッド&バターは、なんといっても哀愁のあるメロディーが魅力ですね。DISK1のフォーク調の「風」から、DISK2のグルーヴィーな「ピンク・シャドウ」まで、いい曲ばかりです。
メロディだけでなく、アレンジもカッコいいんですよね。湘南サウンドはもちろんですが、都会的なサウンドでもあります。当時の、洗練されだした日本のポップスのアレンジが、ここにあります。
3曲のボーナストラックもうれしい。TVや企業の宣伝用の曲で、内2曲は未発売だったもの。どれもヒット曲になりそうな出来です。
長い間自分のなかでは、ブレッド&バターは“誰も知らない自分だけの宝物”的なアーティストでしたが、こうやってベスト盤を聴いてみると、他のアーティストによるカバーもよく耳にしますし、「すごいメジャーだった」と思い直しました。
太く、みずみずしい、のびる音。
このベスト盤にもおさめられている名曲「あの頃のまま」や「タバコロード20」などは大好きで、アナログ盤で30年近く聴きつづけてきました。
若い頃は、まあ普通のオーディオ・プレーヤー。それなりの音で聴いてきたわけですが、それも青春であります。
しかし、今回SACDで聴いてビックリ。太く、のびやかな音で、熟れた果実のように、みずみずしく感じました。
ブレッド&バターは、“アナログのぬくもり”もコミで「青春の思い出曲」でしたので、SACD化された音は、違和感なく飛び込めるし、さらにパワーアップした音を楽しめるでしょう。
 2008.5.6
 
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