交響詩 銀河鉄道999/青木望、ゴダイゴ
(SACDハイブリッド)
交響詩 銀河鉄道999
CD/SACDハイブリッド ※通常のCDプレーヤーで再生可能
制作・発売:日本コロムビア株式会社
企画・販売:株式会社ステレオサウンド
発売日:2024年10月25日
2025年1月17日
映画『銀河鉄道999』サウンドトラック
ステレオサウンド(Stereo Sound)が松本零士原作の「銀河鉄道999」、その劇場版『銀河鉄道999』サウンドトラックをSACDハイブリッドで発売した(CDプレーヤーでもCDとして再生可能)。発売は2024年の10月。
これは1979年に公開された映画『銀河鉄道999』サウンドトラックで、タイトルは『交響詩 銀河鉄道999』と題されている。
オリジナルは当時日本コロムビアからLPレコードで発売。LPではトラック7「時間城へ」からがB面だった。もちろんSACDハイブリッドだから一気に全トラックを聴ける。
曲は青木望の作曲。加えて挿入歌としてゴダイゴの歌と演奏による「テイキング・オフ!(TAKING OFF)」「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」の2曲も収録している。
「銀河鉄道999」と言えばゴダイゴ、というくらい大ヒットしたので、懐かし方も多いだろう。青木望のスコアは熊谷弘指揮コロムビア・シンフォニック・オーケストラが演奏している。

日本コロムビアのオリジナルアナログ・テープからSACD化
SACDハイブリッドは日本コロムビアが長年保管してきたオリジナルの1/4インチ幅のアナログマスターテープから制作。オリジナルの魅力を最大限に伝えるべく、日本コロムビア全面協力のもと、同スタジオのベテランエンジニア武沢茂氏が制作した。
聴いてみて、まず素晴らしい、というか快感と感じるのはコロムビア・シンフォニック・オーケストラの奥行きのある音場であろう。オリジナルのアナログテープから制作した効果が大きいのだろう。オーケストラの一体感を感じるところもあれば、金管楽器、木管楽器、弦楽器、個々の楽器の楽器固有の音色を奏でるところも心地よく響く。
オーケストラの録音はクラシックからポップスまで数あれど、こういうオーケストラ・サウンドが聴けるSACDハイブリッドは貴重かと思う。
映画のサウンドトラックゆえ、オーケストラの録音といっても、ポップスのリズム隊も加わるところが多々あり、そのリズム隊とオケの溶け具合も、オーディオ的な聴きどころであろう。
青木望の場面を連想させる曲とゴダイゴの挿入歌
このサントラで聴けるオーケストラの豊穣なサウンド、音楽は、作曲家の青木望の才能によるところが大きい。どの音楽も、映画のシーンを連想させる名曲ばかりである。各曲のシーンはブックレットに詳しいのでそちらを参照されたい。
でも、たとえ映画を見ていなくとも、映像がなくとも楽曲は音楽だけで自立していて、このアルバムが「交響詩」と銘打っているのもうなずける。
この青木望の音楽のなかに、ゴダイゴの有名な2曲が挿入されている。ゴダイゴのトラックもアナログライクな音で、温かみのあるロックサウンドが聴ける。
トラック4の「“テイキング・オフ!” 銀河の彼方へ」。最終曲トラック12の「終曲-別離、そして新たなる出発(たびだち)」である。どちらもゴダイゴの演奏、タケカワユキヒデの歌で、最終曲で演奏されるのが特に有名で大ヒットした「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」である。
ゴダイゴの2曲はちょうどいい間隔でオーケストラ曲の中に現れるので、アルバム全体が聴きやすい。
特に最終曲は映画の最後に流れる曲だ。SACDを聴いていても映画を見終わったかのような「よかったあ〜!」という高揚感が訪れる。

収録曲
『交響詩 銀河鉄道999』 音楽・青木 望、ゴダイゴ
- 序曲-メインテーマ
- “鉄郎”勇気ある少年
- 惜別 そして未知への憧れ
- “テイキング・オフ!” 銀河の彼方へ
- 氷の中のレクイエム
- 可憐な少女 ガラスのクレア
- 時間城へ
- 愛の目覚め
- 心の詩とアルカディア号
- 惑星メーテル
- 銀河に散ったクレア…涙
- 終曲-別離、そして新たなる出発(たびだち)
交響詩 銀河鉄道999 (CD/SACDハイブリッド)
CD/SACDハイブリッド ※通常のCDプレーヤーで再生可能
制作・発売:日本コロムビア株式会社
企画・販売:株式会社ステレオサウンド
発売日:2024年10月25日