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ネーメ・ヤルヴィ指揮/ユーテポリ交響楽団
シベリウス:交響曲全集


4枚組。
録音2001年~2005年。

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交響曲第1番から第7番まで収録。「フィンランディア」は入っていない。

フィンランドの作曲家、シベリウスの交響曲

 ネーメ・ヤルヴィがスウェーデンのオーケストラ、ユーテポリ交響楽団を指揮して完成させた。最新のシベリウス交響曲全集です。ヤルヴィとしては2回目の全集らしい。

 わたしは、シベリウスの交響曲第2番しか聴いたことがなかったので、「これはいいや」と買ってみた。
 聴いてみたら、いやあ、良かったです。
 シベリウスの交響曲は、生まれ故郷、フィンランドの自然と結びついている、とよく言われるが、それもわかるような気がする。
 シベリウスの音楽が自然を描写しているわけではない。でも、どこか、北欧の音の鳴り方がしていますね、やはり。ドイツ音楽とも、フランス音楽とも、イタリア音楽ともちがう音楽です。

 この全集には交響曲第1番から第7番までが、収められている。
どれもちがった交響曲に仕上がっていて面白い。
 もっともポピュラーなのは第2番だと思うが、他の交響曲もバラつきなしにいい。
 ゆいいつ交響曲第4番(1911年初演)が難解だったが、これもシベリウスの通過点として、いいじゃないか。
 シベリウスと同時代には、ドビュッシーからはじまり、マーラー、シェーンベルグ、ストラヴィンスキー、リヒャルト・シュトラウス、そうそうたる前衛音楽の作曲家がいた。
 交響曲第2番や「フィンランディア」で国民的な音楽を作ったシベリウスが、第4番で彼ら前衛音楽に影響されたとしてもおかしくない。第4番以降は路線変更して、またシベリウスらしい交響曲を作曲している。

グラモフォンのマルチでは、いちばん好きかも!

 

マルチチャンネル(5.0ch)で聴いたが、音は素晴らしいゾ。
 オーケストラはビロードのようなシルキー・サウンド。超ナチュラルな音場が前方に出現する。
 それが、高音質というスペックで叩き出した音、というより、どこまでも自然な音だからたまらない。
 DSDレコーディングではないけど、関係ない。これはいい。
 「グラモフォンのマルチではいちばん好きかも!」とわたしは喜びました。

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2006.1.7