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S
マシュー・ホールズ(チェンバロ/指揮)レトロスペクト・アンサンブル
J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲集

ディスク
J.S.Bach
Harpsichord Concerts

Retrospect Ensemble
Matthew Halls(harpsichord/director)

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録音2011年
輸入盤 Linn

角の丸いプラケースにブックレット。ブックレットにはライナーと演奏者の写真少々。

収録曲
・チェンバロ協奏曲第6番BWV1057
・チェンバロ協奏曲第7番BWV1058
・チェンバロ協奏曲第1番BWV1052
・チェンバロ協奏曲第4番BWV1055
トータル64分24秒

原曲がベスト盤的なチェンバロ協奏曲集

 バッハのチェンバロ協奏曲のSACDです。リリースはLinnから。
 チェンバロ独奏と指揮は、イギリス古楽の鍵盤奏者マシュー・ホールズ、演奏はレトロスペクト・アンサンブル。

 ジャケットはちょっとダークな感じですが、バッハのチェンバロ協奏曲ですから、明るく軽快なメロディが続出します。
 最初のチェンバロ協奏曲第6番では、チェンバロをさしおいて、リコーダー2本の音色にウットリ。

 それもそのはず、これは原曲が「ブランデンブルグ協奏曲第4番」で、リコーダーも原曲とほぼ同じではないかと思われます。チェンバロの音色はメロディを追うには、やや不向きかと思いますが、それでも全体の雰囲気に「やっぱりバッハはノルなあ」と思いました。
 レトロスペクト・アンサンブルも、各声部が1人の最小アンサンブルですが、知らなければ室内楽団と思うような厚みがあります。

 他の曲も、第7番がヴァイオリン協奏曲の第1番の編曲。第1番が紛失したヴァイオリン協奏曲ニ短調の編曲。第4番がオーボエ・ダモーレ協奏曲(とてもいい曲です)の編曲。
 ということで、このSACDはバッハのチェンバロ協奏曲としてはベスト盤的なものでもあります。

 問題は先ほど言ったとおり、チェンバロのほうがメロディ・ラインが弱く、原曲の良さが多分に「薄め」になっていることでしょうが、バッハもチェンバロにあわせた編曲をして、普遍的な音楽となっているので、(それにやっぱりSACDだから)聴いていて楽しいです。原曲とあわせて聴くと、より楽しめると思います。

SACDの音

 SACDはマルチチャンネルで聴きました。
 前方から大きく音像が広がる感じです。
 録音はSt George's Churchですが、教会の深い残響はあまり感じなくて、前方の音像を豊かに広げる感じです。第6番のリコーダーの音がとても魅力的。

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2013.9.25