![]() アルヴォ・ペルト:鏡の中の鏡 ~ ペルト作品集 |
1 鏡の中の鏡(ヴァイオリン&ピアノ版)1978年 角の丸いプラケースにブックレット。ブックレットは二つ折りで英文解説のみ。写真もなしでかなり安っぽいのだが。 |
ペルトの室内楽を収録したSACD本作は現代音楽作曲家としては、異例に聴く人が多いアルヴォ・ペルトのSACDです。収録されているのは1978年作の「鏡の中の鏡」の3ヴァーションほか。 ![]() レーベルはBrilliant Classics。そのロゴといい、Amazonでの低価格といい、とても安っぽいイメージですが(笑)、感銘は一流レーベルのSACDと同じ。 ゆっくりと沈殿する音楽ペルトというとストイックな〈鈴鳴り様式〉の作風で有名ですが、本作の収録作品は、もう少しロマンチック(または感傷的)で旋律的に思いました。 「鏡の中の鏡」は、簡単と言っては語弊がありますが、単純なピアノの動きにのせて、ヴァイオリン(ヴィオラ、チェロ)が最小かつ、叙情的な音階を奏でていきます。 「鏡の中の鏡」はヴァイオリン版、ヴィオラ版、チェロ版の三種類が収録されていますが、楽器を変えただけで、同じ曲を三つ演奏のとは意味合いが違いいます。 モーツァルトの哀しみを包むペルトの世界 5曲目の、モーツァルトの「ピアノ・ソナタ K.280」第2楽章の哀愁のメロディを引用した曲も、本作の聴きどころでしょう。 水面の波紋が広がるような清涼なサラウンドこういう音楽ですから、サラウンドで聴くのが極上だと思います。言葉では言いにくいですが、水面の波紋が広がるような清涼なサラウンドに思います。ホールの感じというより、音楽と同じ場所にいるようなサラウンド空間です。
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