

録音2009年
岐阜サラマンカホール
24bit/88.2kHz recording
国内盤、エイベックス
SACDハイブリッド
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普通のプラケースにブックレット。ブックレットには、森麻季のライナー「大好きなヘンデルを収録して」。
そのほかに「ヘンデル・オペラの復活」という各曲の解説。そして各曲の歌詞と対訳。
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ソプラノと古楽器の両方に聴きほれるSACD
ソプラノ歌手、森麻季のヘンデル・オペラアリア集。
今までのSACDで、とても魅力的な歌唱を聴かせてくれた森麻季だが、このヘンデルのオペラのアリアを収めたSACDは格別に気に入った1枚。
ヘンデルはバッハと同じバロック音楽ながら、どこか清涼感のある音楽。やはりヘンデルだけを集めたアルバムは聴きやすいです。
森麻季は技巧的コロラトゥーラを見事に歌いほれぼれさせます。ヘンデルの爽快さに満足。一方、短調の哀しげなアリアもしっとりと歌いあげる。聴いていて本当に充実感のある歌声です。
でも、このアルバムの素晴らしいのは森麻季だけではありません。ヴァイオリン&指揮の寺神戸亮とアンサンブル・レ・ボレアードの演奏も素晴らしいのです。
古楽器だから透明感のある音なのは分かるけれど、数人の小編成ゆえか、音は木の葉のような繊細さです。
それでいて活発な曲ではダイナミック感にあふれ、まるでオーケストラのような厚みも感じます。音楽的にもオーディオ的にも古楽の音を満喫できるでしょう。「シンフォニア」など数曲は器楽だけの曲で、アルバムを聴き通すのに丁度いい具合に挿入されています。
森麻季が歌う曲では、声楽と器楽と二つ同時に聴き惚れることでしょう。
自然で豊かなマルチチャンネル
オーディオ的には、ぜひともマルチチャンネルで聴いてほしいSACDです。
ヴォーカルはホールトーンを含んだ響きの豊かなものですが、自然な広がりのため「サラウンド」という人工的なものを感じさせません。2chにはない軽やかな空間がリスニングルームに広がります。
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森 麻季のSACD
 2010.3.15
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