『指輪』4部作の序夜。オランダでのライウ録音
本作はワーグナーの〈ニーベルンゲンの指輪〉4部作の最初、序夜『ラインの黄金』全曲です。演奏はハルトムート・ヘンヒェン指揮オランダ・フィルハーモニー管弦楽団。4部作は全部SACDになっております。
〈指輪〉をSACDそれも、臨場感のあるマルチチャンネルで聴けるのは嬉しい限りです。『ラインの黄金』はその序夜。はじまりの第一音、世界が始まるような和声から、広大に広がる楽劇の世界に入りましょう。
『ラインの黄金』は途中、地底でのトンカチカンカンとハデなシーンもあって、ちょっと映画『指輪物語』のようなファンタジー色もあります。
ライヴ録音とあって、録音になかなか苦労したことがライナーに英語で書いてありました(なんとなくの自分なり訳ですが)。
ステージはオケピットの前まで張り出した演出らしい。加えて『指輪』の4夜に進むにつれ、オケピットが中央、左、右、最後にまた中央(だったかな)と、演目ごとに移動するらしいのだ。凝った演出ですね。
この『ラインの黄金』は序夜ですので、オケはもちろん前方にあります。続く『ワルキューレ』『ジークフリート』『神々の黄昏』のSACDは聴いておりませんので、実際の演出どおりオケの位置がオーディオ上で変わるのかはわかりません。どうなんでしょうかね。
なお、本ディスクに歌詞は載っておりません。原語のドイツ語歌詞さえありません。初めて聴かれる方は、市販のオペラ歌詞対訳本を用意する必要がありますね。
そのかわり、普通よりはちょっと多めに、実際のステージ写真がカラーで載っております(多め、という程度ですけど)。
それらの写真をみると、歌手の衣装はインド風というか東洋的です。特に巨人の衣装は、東大寺の仁王様そっくり。
「すごい日本風だ!」と思ってクレジットをみたら、コスチュームデザインは石岡瑛子さんでした。石岡瑛子さんも国際的に活躍していますね。
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まとめてチェック!〈ニーベルンゲンの指輪〉のSACD
 2008.9.20
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