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時にはリラックスしたコルトレーンも。しかし、このバラードプレイもコルトレーンならでは。
ジョン・コルトレーンがインパルスに残した3作、『バラード』『デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン』、そしてこの『ジョン・コルトレーン&ジョニー・ハートマン』は名盤として人気が高いです。どれも、コルトレーンとしては親しみやすく、リラックス度満点のジャズ。
本作はジョニー・ハートマンのヴォーカルとのデュオであります。
ジョニー・ハートマンの声が、まあ甘いこと。とろけそう。ジャケットを見ると黒人ですので、ソウルフルな歌い回しをイメージしていたのですが、ちがいます。最初は「白人ぽいなあ」と思ったくらい。でも、ほんとに低い声、甘い声で歌いますねえ。
でも甘いだけじゃなく、歌い方は、こまかい所までムード満点に丁寧に歌い込んでいる。やはりプロです。
で、コルトレーンはというと、もちろんいい味だしている。
ハードなコルトレーンも凄いけど、こういうゆったりとした演奏も「コルトレーンだ!」と思ってしまう。誰にもできない、コルトレーンならではのバラード・プレイ。ほんといいです。理屈抜きでいいジャズ・アルバムだと思います。
モノラルとステレオの両バージョンを収録
SACD/CDハイブリッド盤。SACDは2chのみの収録。
トラック1~6がオリジナルのモノラルで収録。トラック7~12にステレオバージョンが入っている。
SACDマスタリングはオリジナルで録音エンジニアをつとめたルディ・ヴァン・ゲルダーがしています。この人、まだ現役なのか、とびっくり。
ブックレットにはモノとステレオの両方を収録したことについて、ヴァン・ゲルダー自身の解説が載っています。英語は苦手ですのでここには紹介しませんが、やはりモノラル・バージョンがオリジナルのようです。
聴いてみると、モノのほうがいいと思う。どうだろうか。
ボリュームを上げる。ヒスノイズも残っている。が、アナログらしい分厚いコルトレーンとハートマンの音を聴けるのはうれしい。
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HMV
ジョン・コルトレーンのSACDをチェック
2007.11.14
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