SUMMER TIME
THE NEW SOUND QUARTET
録音2005年 ニューヨーク
国内盤 Eitghty-Eight's
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「アランフェス協奏曲」「サマータイム」などのスタンダードは、古くさくない独特のアレンジ。ジョー・ロックやジェフリー・キーザーのオリジナル曲もいい。
解説書には岡崎正道氏のライナー。
Eitghty-Eight'sは、21世紀のブルーノートを目指すとおり、ジャケット・デザインも毎回こだわっている。
トレードマークともいえる、見開きの厚紙ジャケットは光沢のあるもの。ディスクは不織布に入れて収納。
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高音質ジャズレーベルらしく、ヴィヴラフォンの音にも酔う
本作は日本の高音質ジャズ・レーベルEighty-Eight'sのSACD。
ザ・ニュー・サウンド・カルテットは、ヴィヴラフォン奏者ジョー・ロックと、ピアニストのジェフリー・キーザーによる双頭コンボです。バンドはほかにロバート・ハースト(bs)とビリー・キルソン(ds)。ゲストとしてエディ・ヘンダーソン(tp)が一部の曲に参加しています。
本作は2chステレオ。ジョー・ロックの演奏するヴィヴラフォンの音が、とにかく快感です。
コツン、コツンとあたる感じ、コロコロと転がる感じ。
こんなにパワフルで、愛らしいヴィヴラフォンの音を聴くのは初めて。スピーカーの左右一杯をつかって、極上のヴィヴラフォン・サウンドです。
これ1枚しか持ってなくても、何日も楽しめる音
ジェフリー・キーザーのピアノも鋭い。
アフロ・キューバン・リズムで激しく演奏する「サマータイム」では、ピアノの弦を手で押さえて、刺激的なパッセージも。才能あるピアニストに思いました。
ヴィヴラフォンとピアノの組み合わせは、ゲイリー・バートンとチック・コリアのそれ思い浮かべるわけですが、ジョー・ロックとジェフリー・キーザーの、このコンビもまったく見劣りしません。
むしろ音質が凄い分、こちらのほうが刺激的な演奏に思えます(とくにヴィヴラフォンの音が決定的にいい)。
もちろんバックのベースとドラムも素晴らしい音。「アナログ風」とか、そんな言葉も浮かばないほど、DSDレコーディングによるSACD音が堪能できした。
このSACDを聴いて、昔、SACDのソフトが数枚しかない頃を思い出してしまいました。
あの頃は、毎日同じディスクでも、SACDの音の良さに感激していられたものです。ディスクが少ない分、濃厚だったのです。
このSACDも、仮にこれ1枚しかもってなくても、何日も楽しめる音です。初めてSACDソフトを買う人にもおススメです。
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Eighty-Eight'sのSACDレビュー
2012.5.10
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