![]() PLANETS ZERO ~Freedommune |
普通のプラケースにブックレット。ブックレットにはライナー、宇川直宏「歴史を重ねて更新される大名盤〈冨田勲/惑星〉による新しい起点=0〈ZERO〉とその風景」、冨田勲「幻のコンサートを、このディスクで」、漢那拓也「現代によみがえった〈ドーンコーラス〉」。 I.Reincarnation - 転生 1 Reincarnation (Itokawa and Hayabusa) - 転生(イトカワとはやぶさ) II.Journey - 旅 III.Dawn - 夜明け |
宇宙に前後左右はないように、冨田サラウンドも360度サラウンド 本作はもともと、冨田勲が夜明けにおこなわれる「震災復興支援イベント」のために制作したものです。残念ながらイベントは雨で中止になり、作品を惜しむ声から、このSACDが制作されました。 冨田勲は全方向が平等なサラウンドを理想としてしています。 リスニング位置は、真ん中にこだわる必要はなく、冨田氏も「どの位置で聴いても、大丈夫なサラウンドに作ってあります」とのこと。 ですので、できればサラウンドのリスニングをおすすめします。 『Planet Zero』の音楽と構成『Planet Zero』は、『惑星 Ultimate Edition』の曲を使っていますが、イベントでの演奏時間が明け方、東日本大震災の被災者へのレクイエム、という点を考慮して、別の冨田作品に仕上っています。 なんといっても、太陽の黒点からの電波を収録した“ドーンコーラス”が印象的。明け方の森の小鳥たちの鳴き声のようで、シンセサイザーの音と見事に溶け合います。 第1部「Reincarnation - 転生」は、そんな“ドーンコーラス”をバックに、哀愁漂う「 イトカワとはやぶさ」で開始され、「トリスタンとイゾルデから“愛の死”」へと、ゆったりとした音楽世界。 第2部「Journey - 旅」は、「火星」「金星」「水星」。静謐な「金星」は短めにカットされ、第1部と対照的に、躍動感を印象づけます。「水星」は、音がパレットから飛び出したような、素晴らしいサラウンド。 第3部「Dawn - 夜明け」は、「木星」を中心に、夜明け、未来への希望に浸ります。再び“ドーンコーラス”や、「イトカワとはやぶさ」のメロディがあらわれ全体をしめくくります。短めの「土星」は、コーダの役割といったところ。余韻をもって、音楽は消えていきます。
冨田勲のSACD
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