
J.S. BACH: MASS IN B MINOR
BACH COLLEGIUM JAPAN
MASAAKI SUZUKI
5.0ch
録音2007年 神戸松蔭女子学院大学チャペル
輸入盤、BIS
SACDHybrid 2枚組
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紙箱ケースに、ディスク2枚とブックレットを収納。
ブックレットには原語、独、仏、英訳の歌詞。
Klaus Hofmannのライナーも、英、独、仏語。
2色風の印刷だが、バッハの肖像写真はカラー、その他楽譜、風景画が飾りで少々。
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バッハの大曲を、小編成の声楽とオーケストラで清涼に聴く
鈴木雅明指揮、バッハ・コレギウム・ジャパンによる「ロ短調ミサ曲」です。BISはスウェーデンのレーベル。録音は日本の神戸松蔭女子学院大学にあるチャペルでおこなわれました。
バッハ・コレギウム・ジャパンは古楽器による演奏です。声楽は小規模の合唱。
聴いてみると、とにかく綺麗な声楽を堪能できます。ソロのアンサンブルでは、まるで平行線のように各声部が混ざる事なく、ハーモニーが澄み渡っています。
オーケストラもとにかく綺麗。ソロではオーボエ・ダモーレの甘い響きにうっとりします。
バッハの「ロ短調ミサ曲」というと、リヒターのように「厚みと深み」の演奏もありますが、このSACDの演奏を聴いていると、この曲が「ベートーヴェンやブラームスが存在する以前の曲」と改めて知ります。これはまだ、モーツァルトさえ存在しないバッハの時代のサウンド、音楽様式にタイムスリップしたような気になりました。
マルチャンネルがつくりだすのは、「ハレ」の場
SACDステレオの再生は、やわらかい音です。綺麗なオーケストラと声楽が、キッチリと現れます。目の前のオーディオが、「いい音」を出しているのに満足します
これも素晴らしいのですが、マルチチャンネルを聴くと、さらに虜になります。
マルチチャンネルでは、残響はチャペルでの録音にしては、そんなに深くなく聴きやすいもの。耳をそばだてると、それぞれ楽器の特性で広がり方がちがうようです。
弦楽は2ch再生に比べると、残響を溶けこませたマイルドな音になり、薄く後方まで流れる。指向性のある金管は、もう少し反響が強くリアに移る。ティンパニは前方でずしりと存在感を出す、といった具合。
このようにマルチチャンネルでは、音と一緒に空間ができあがります。ちょうど音が、宗教画の光のように放射して、「ロ短調ミサ曲」を演奏している「ハレ」の場にいるような気になるんです。
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バッハ・コレギム・ジャパンのSACD
 2010.10.4
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