キース・ジャレットのソロ・ピアノというと『ケルン・コンサート』が有名ですが、その前に『ソロ・コンサート(Solo-Concerts Bremen Lausanne)』という名盤があります。
『ソロ・コンサート』は1973年発表。1973年7月13日ブレーメンと1973年3月20日ローザンヌに於ける即興演奏を収録。
これがキース・ジャレットの初の完全な即興演奏によるアルバムで、LP3枚組で発売されました。
当時のリスナーはまだ「完全即興演奏」という概念に馴染みがなく、どんな演奏か想像できなかったのですが、美しい音楽がとうとうと流れる、と評判になりLPレコード箱入り3枚組ながら人気を博しました。同時にECMのレーベル・イメージもこのレコードあたりから強くなりました。
本作は1974年度のスウィング・ジャーナルの「ジャズ・ディスク大賞・金賞」を受賞。帯に印刷された受賞の文字も忘れられません。
その後『ケルン・コンサート』という超名盤が登場して、やや影が薄くなった感じがありますが、昔からのファンにはこの『ソロ・コンサート』が思い出深いでしょう。
その『ソロ・コンサート』が2023年5月に、ユニバーサルより国内盤UHQCDでリリースされています。CDでは2枚組。限定盤。
またLPレコードも本家のECMより復刻。2023年10月に発売になっています。